FTECコーポレーションの代表挨拶
代 表 挨 拶

 自動車整備は、生涯を賭ける価値のある職業です。
 FTECは、そのわきまえのもとで自動車と向き合っています。

 十余年程の短期間に、FTECは多種多様な自動車にかかわる好機に恵まれました。
 車格や車齢にとらわれることなく、技術研鑽に専心できたことは無上の喜びです。
 今もこれからもFTECは、人と自動車との円滑な関係を追究してゆく所存です。

 近時、自動車をとりまく市場は急速に縮減しています。かつて自動車に心酔した人の多くが「欲しいクルマが見当たらない」と嘆いているにもかかわらず、メーカーとユーザーの間には販売契約書があるのみです。ほとんど全てのメディアにおいて新商品への買替えが環境負荷を減らす唯一の行動であると宣伝される一方、古参の錬材を続投させる試みは恣意的な政策の影響もあって反社会的で有害な遊びのように取り扱われています。

 しかし、我々は気付きはじめています。新しいほど優れているという見方もまた、近視眼的な古い価値観だということに。そして、メーカーによる周到なマーケティング、すなわち確率と統計による手法では、決して充たせない愉悦が確かにあるということにも。それは、洗車道具を片付けながら艶めく車体をみる時や、地図を囲んで家族と談笑する時や、はじめて訪れる旅先の道で視界が開けた瞬間に湧立つ感動と同じ、根源的な悦びです。我々は体得した価値観に自信と誇りを持つべきであり、自動車がもたらす多様な恩恵を手放すべきではありません。

 手放す必要などないのです。ゆきとどいた整備は環境にやさしいのですから。我々は、誰も横切らない赤信号で停車するたびにそれまでのエコドライブが台無しになることを知っているし、渋滞のさなかエアコンを効かせてTVを見ていたのではハイブリッドなど無益だということも知っています。そして、自動車を整備することで環境負荷を減らせるのは疑う余地のない事実だし、自動車を供用することで稼働率向上を図るのも間違いなく有益なのです。選択肢は無限にあり、束縛はありません。環境負荷を減らす鍵は、自動車を愛する我々の問題意識と自由意志に委ねられているのです。

 FTECは、個々人の視座から選ばれる方法が多岐にわたることを理解しています。
 あなたがもし、自動車がもたらす恩恵の増加と環境負荷の削減を同時に実現できると信じるなら、FTECは一貫した技術提供であなたの選択を支持します。そして、真新しい方法が恵み多き社会を永続的発展に導き、一層好ましい姿で次世代に受け継がれることを熱望しています。

2009年5月
エフテック・コーポレーション
代表 野口 孝宏

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